(写真左から川崎重工業株式会社神﨑氏と津田氏、当社プロジェクトマネージャー岸、今崎)
ヨーロッパ、インド、ブラジルなどのBtoB企業を対象とする、海外向け英語サイトのSEO戦略設計を実施しました。ご依頼の経緯やコンサルティングについて、川崎重工業株式会社 マーケティング本部 企画部 ブランド戦略課の神﨑まいか氏と津田靖子氏に伺いました。
川崎重工業株式会社様
Kawasaki Heavy Industries, Ltd.
http://global.kawasaki.com/
1896年(明治29年)設立。連結従業員数は34,605人(いずれも2016年3月31日)という、日本を代表する三大重工業の一角。世間的には先進的なオートバイで知られるが、航空機、船舶、鉄道車両といった輸送機器を中心に、プラント、ロボット、油圧機器など、事業領域は広い。海外売上比率は47%(※)と、グローバルサイトのSEOにかかる期待は大きい。
※事業等のリスク | 経営方針 | 川崎重工 https://www.khi.co.jp/ir/policy/risk/index.html
目次
本件は、「川崎重工業グローバルサイトの検索順位をSEOで上げたい」という、漠然とした要望から話が展開。関係者様がSEOに強い会社を調べ数社と打ち合わせした結果、当社にご依頼をいただくことになりました。
今回は、数ある部門の中でもWeb経由でのリード獲得可能性が高く、グローバル顧客も多い「油圧機器」に注目。中国の建設ラッシュで建設機械に搭載する需要が高まり油圧機器関連の業績を伸ばしていたものの勢いが鈍化していたため、ヨーロッパ、インド、ブラジルなど、中国や新興国以外の潜在顧客対策を見据えてSEOの強化を決めました。
神﨑氏「ナイルさんはただ順位を上げるだけではなく、コンテンツを含めて包括的にサイトを見ていくという姿勢が感じられましたのでコンサルティングを依頼することに決めました。コミュニケーションを通じて、大きな課題の中から“今解決できるところ”、“今解決できないけれど今後解決すべきところ”といった整理と切り分けができたのは収穫でした」
対象事業が極めて専門的且つコンテンツも英語だったため、予め抽出した数千の候補キーワードを叩き台として、油圧機器の事業関係者との会議で精査。その後、検索ボリュームなどいくつかの指標を考慮して戦略的な重要キーワードに絞り込みを実施しました。
海外のSEO順位計測ツールを利用できるマーケティング部門の協力をいただき、ターゲットとなる各国での順位を計測。キーワード単位ではなくグループ単位で評価をできるように、当社のSEO解析ツール「Refract(リフラクト)」でも用いられている独自のスコア指標に当てはめ、自社と競合企業の状況を理解しやすくして今後の方針を協議しました。
今崎「実際のリアルな営業場面で競合する会社と、検索サイト上の競合会社が違うことはよくありますからね。検索ユーザーは実際の営業現場のことは知らず、検索で出てきた情報を見ているので、弊社では営業上の競合企業とWeb上の競合企業はそれぞれで考えています」
川崎重工業様がサイト制作を依頼している制作会社様にもご協力頂き、作成されたサイトマップやワイヤーフレームに対するSEO視点でのアドバイスや、競合対策を見据えたコンテンツの追加提案などを実施しました。
サイト制作会社様との協業では双方の意思疎通が重要となりますが、今回はそれぞれの領域を尊重しながら意見交換することができ、良い距離感で仕事を進めることができました。
津田氏「制作会社さんがデザインや動きの部分でいろいろご提案くださり、ナイルさんが見た目だけではないSEOや競合対策を考えた提案をしてくださったので、とてもバランス良く進めることができました」
現在はSEOに関する提案は一旦完了し、コーディングなどの制作作業がスタート。2017年にリニューアルサイトが公開されるため、当社では引き続き運用時の分析と改善サイクルのサポートを実施していきます。
津田氏「まだ当社はSEOを本格的にスタートさせたばかりで、9つある部門のうち精密機器部門でまず試してみたという段階ですので、これから長いお付き合いになりそうです」
自社のWeb運用ノウハウやSEO技術を強みとし、コンテンツマーケティングや分析など、Webサイトの総合的なROIを改善コンサルティングを展開しています。Webサービスを得意とする企業ならではのコンサルティングで、企業様のWebビジネス成長を支援いたします。