【スライドつき】Webサイト分析と改善の基礎(後編)

【スライドつき】Webサイト分析と改善の基礎(後編)

こんにちは、ナイル株式会社の伊佐敷と申します。

当社では、2015年から2016年にかけて、無料動画のオンライン学習サイト「Schoo(スクー)」にて「広告に頼らないWebマーケティングの考え方と方法」というテーマで全8回に渡って講義をさせていただきました。

今回はその中から、Web分析や改善に携わることになった入門者~初級者の方向けに、8回目の講座「Webサイト分析と改善(後編)」についてスライドをご紹介します。

7回目の「Webサイトの分析と改善(前編)」の続きとなっていますので、前編のスライドも是非合わせてご覧ください。

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講義内容

Index

前編のおさらい
5.問題抽出&分析のための様々な手法
 5-1. アクセス解析
 5-2. ヒートマップ分析
 5-3. ユーザーテスト
6.改善施策の考え方
7.まとめ

前編のおさらい

前編では、Webサイト改善の全体像を下の俯瞰図で示した上で、分析・改善の準備段階にあたる前半「目標の設定」までを説明しました。

分析改善の全体像

  • まずは「サイトコンセプト(=サイトのビジネス上の目的や強み、ユーザーの利用目的、利用状況等)」をしっかり策定&把握し関係者で共有し、
  • 「ユーザーシナリオ(ユーザーの行動と心理のパターン)」を考え、
  • それに基づいてKGI・KPIの設定を行う

という流れが、Webの分析・改善の前提として重要です。

5. 問題抽出&分析のための様々な手法

サイトコンセプトやシナリオを確認し、おおまかにKPI等を設定したら、実際にデータを取得&分析していきます。この章では、その手法を3つ紹介しています。

5-1. アクセス解析

最も代表的な手法がアクセス解析です。
多くのアクセス解析ツールにおいて、下記のような様々なデータを取得することができます。
アクセス解析でわかること

更に、多くのツールにおいてセグメント(分割)機能を用いることができます。セグメントを用いてデータを分割・比較することで、深い分析・課題発見が可能となります。
セグメント

アクセス解析による課題発見・分析の大きな流れは、

①KPIの数値をアクセス解析ツールを用いて取得
②課題があるKPIについて、データを分割&比較しながら原因や解決策を探る(≒分析)

となります。

ただデータを眺めるだけでは課題発見に繋がりません。仮説を持った上で、様々な切り口からデータを分割&比較して、課題を深掘りしていきましょう。

5-2. ヒートマップ分析

一般的なアクセス解析ツールでは数値データのみしか取得できないため、「ページの中でどのような行動が行われているかわからない」という限界があります。

そこで役に立つのがヒートマップ分析です。ヒートマップ分析をすることで、Webページ内のどこがクリックされているか、どこがよく読まれているか(ツールによってはマウスポインタの位置等も)を把握することができます。つまり、ページ内でのユーザー行動をある程度把握することができるのです。

ヒートマップ

アクセス解析データだけではわからなかったページの問題が、ヒートマップ分析を行うことで特定できることも多いです。アクセス解析で問題がありそうなページを特定→ヒートマップでその内部を分析という風に組み合わせることで、より成果につながりやすい分析・課題発見が実現できます。

5-3. ユーザーテスト

アクセス解析やヒートマップを組み合わせた分析でも限界は存在します。それは「ユーザーの心理がわからない」ということです。それらの組み合わせで「ユーザーがどのような行動をしているか」はおおまかに把握できますが、「なぜその行動をしたか」は把握出来ないのです。

そこで強力なのが、ユーザーテストという調査手法です。
ユーザーテストとは、実際のユーザーにWebサイトを利用してもらい、その行動や発話を観察する調査手法です。

ユーザーテストをすることで、アクセス解析だけではわからなかったユーザー心理を知ることができます。アクセス解析やヒートマップにユーザーテストを組み合わせることで、更に深い課題発見が出来るはずです。

※ユーザーテストについて詳しく知りたい方は、次の記事もご参照ください。
まずはやってみよう。ユーザーテストの概要とそのメリット
【準備編】ユーザーテストで課題を発見するための基本的な考え方と5つの準備プロセス
【実践編】ユーザー心理とサイト課題を明らかに。ユーザーテストの進め方と観察のポイント

6. 改善施策の考え方

課題を把握したら、課題があるページや経路、マーケティング施策に対し、解決策を検討&実施します。

改善施策を考える際の前提:ユーザー心理を考える

前提として、ビジネス側の都合を押し付けた、ユーザーを無視した施策を取らないように注意しましょう。ユーザー心理を考え、ユーザーをスムーズにゴールに導くことを意識することで、運営側・ユーザー共にWinWinの改善に繋がります。

ユーザー心理

改善の手法

改善の手法として、ここでは下記を説明しています。(詳細はスライドp.120~を参照下さい。)

  • コンテンツの改善
  • ユーザー導線の改善
  • 情報設計の改善
  • 機能の改善
  • マーケティング施策の改善

改善施策を実施する際は、それがビジネスにどのような影響をあたえるか、どのような目的をもって行うか、どのようなKPIをチェックするかを明確にしておきましょう。

行った改善施策は記録しておき、それがKPIにどのような影響を与えるかを定期的に振り返り、改善を繰り返せるようにしましょう。
振り返り

7. まとめ

ここまで前編も含めて、サイト分析・改善を下図のような流れで進めていくことを説明しました。
分析改善の全体像
この表現はあくまで一例であり、ここで使っている用語(「ユーザーシナリオ」等)も他の様々な言い方があったりしますが、根本的な思想はどんな場合も共通かと思います。

ユーザーとビジネスの両者のことを考える→適切な指標を設定する→正しいデータを取得し、仮説を持って分析→改善施策を実装し、検証…という流れを続けていけば、必ず少しずつWebサイトの改善を進めることが出来るはずです。(…と言うのは簡単ですが、実際は様々な障壁があり、一筋縄ではいかないことも多いとは思います。その際は本サイトの他の記事も参考にしてみてください。)

是非、ご自身のWebサイトの分析・改善の際に参考にしてみてください。

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編集者情報

金子 光
金子 光(かねこ ひかる)
新卒で楽天グループ株式会社に入社。
営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。
現在はナイルのマーケティング相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。
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監修者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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