コンテンツの成果分析で参考にしたい13の指標と、その考え方のキホン

コンテンツの成果分析で参考にしたい13の指標と、その考え方のキホン

配信したコンテンツをどう分析し、効果測定を行うのか。皆さんは困っていませんか?

解析ツールを導入したけれど、ほとんど放置の方もいらっしゃるのではないでしょうか。何を重要な成果指数とすればいいのか、コンテンツの担当者は悩みがつきないもの。

今回は、コンテンツを分析するにあたって、重要と思われる指標をご紹介します。コンテンツ担当になったけれど、「どこをどう見たら良いのかわからない」といった初心者の方に、参考になる指標をまとめました。

予め準備が必要な場合もありますが、広く普及している「Google アナリティクス」などの無料ツールだけでも、できることはたくさんあります。

コンテンツ評価のための13の指標

コンテンツマーケティングを集客の目的で導入された方も多いと思います。ただ単に集客といっても、どこが増え、どこで効果が上がらなかったのかを的確に把握したいものです。

ここでは、弊社が運用で成果の上がった指標の中から、13の指標をご紹介します。これらすべてを毎日チェックする必要はありませんが、参考になりそうな指標があれば、ぜひあなたのチームでも取り入れてみてください。

1. ユーザー数

ユーザー数

これは、Google アナリティクスなどで簡単にわかります。一方でGoogle アナリティクスにおけるユーザー数は、厳密にはブラウザ数です。クライアントIDといって、Google アナリティクスではユーザーを識別するときに「ブラウザごとに」IDを発行します。

これをユーザー数としてカウントしています。ですから、Aさんが通勤途中にアプリ内Webビューワーでサイトを見て、会社に来てPCブラウザでサイトを見たとしますと、ブラウザが異なるため2ユーザーとカウントすることを覚えておきましょう。

傾向として、コンテンツ投下がユーザー数の増加につながっているかどうかを常にチェックしましょう。

2. 新規ユーザー数

新規ユーザーを獲得し、露出や認知を増やすということも、コンテンツマーケティングにおいて重要視している人はいるかと思います。

これも、Google アナリティクスなどで簡単にわかります。ただし、前述のように、本当にその人が新規なのかどうかは確実ではありませんので、あくまで傾向として把握するようにしましょう。

もちろん、ファンを増やすためのコンテンツマーケティングであれば、再訪数のトレンドを定期的にチェックし、リピーター数をチェックし施策との関連性を確認しましょう。

3. 参照サイト数

参照サイト数

コンテンツ発信を行う目的の1つに、「被リンクを獲得する」と設定している人もいるでしょう。良質なコンテンツにはリンクが張られ集客やSEOに期待できるというものです。

Google アナリティクスでは、集客>すべてのトラフィック>参照サイトでリンク経由での集客状況がわかります。ここでリンク元の総数が増えたかどうかを定期的にチェックしましょう。

Google アナリティクスのレポート画面の右下にある数字(上記の画面では「4/4」)を定期的に追跡します。
※数値が「4/4」の場合、分母となる「4」が被リンクの数。

もちろん、Google アナリティクスだけでなく、さまざまな被リンクチェックツールを使って被リンク獲得の状況を把握するのも良いでしょう。

4. 自然検索流入数

SEO効果を期待してコンテンツを作成される人は、単純に自然検索流入数をチェックすることはいうまでもありませんね。

Google アナリティクスでは、集客>すべてのトラフィック>チャネルで、各流入経路の数値を確認することができます。「Organic Search」の数値が、自然検索流入数になります。

5. 検索結果への露出数やインデックス数

サーチコンソール

Google アナリティクスとGoogleサーチコンソールを連携させておけば、検索結果における各ページの表示数が把握できます。

例えば、平均掲載順位10位以内のランディングページ数がどれくらい増えているかなどをチェックしますと、SEOによる集客の精度を推し量ることができます。

ある程度の期間が経っていながらも数値が上がっていないようであれば、集客増加も見込めませんので、文章の質やSEOの設定などを見直します。

6. ソーシャルでの拡散

ヤフーリアルタイム解析

Google アナリティクスではすべてを確認できないのがSNSによる拡散です。Google アナリティクスで分析しようとも、Direct流入と計測されるケースが多いからです。

ですので、TwitterやYahoo!のリアルタイム検索などでURLを検索して、拡散状況を確認しましょう。

炎上対策や「エゴサーチ」(自身の名前や運用しているサイト名などを検索して、評価を確認すること)の意味合いもありますが、拡散を狙ったコンテンツの公開後であれば数時間おきにチェックしてもいいかもしれません。

これらの方法は、あくまで簡易的なもの。あまりに拡散の数が多いと流れてしまって読めなくなる可能性もありますので、どこまで追うのかは都度考えましょう。

また、はてなブックマークや各種「CGMサイト」(ユーザー投稿サイト)などで、拡散数とコメント内容も合わせて確認したいものです。

7. 記事ごとのページビュー数

ページの種類数

Google アナリティクスであれば、行動フロー>サイトコンテンツ>すべてのページと選択し、プライマリディメンションを「ページタイトル」とすると確認がしやすいです。

また、閲覧開始数で並べ替えをしますと、集客に貢献しているかが把握できます。

8. 閲覧ページの種類数

閲覧されたページは、公開したコンテンツのどれくらいの割合なのか。ウェブにおいては、残念ながら公開した記事のすべてが閲覧されることはありません。もちろん、UIやデバイスなどにもよりますが、公開記事のうち、どれくらいの記事が見られているのかは、把握しておくといいでしょう。

Google アナリティクスでは、行動フロー>サイトコンテンツ>すべてのページとして、レポート画面の右下に表示される数字を確認します。

※例えば数値が「10/134」の場合、分母となる「134」が閲覧ページの種類数。

公開した記事の総数と閲覧ページの種類数を比較することで、見られたページの割合がわかるはずです。WordPressであれば、記事一覧から配信記事数がわかります。

9. コンバージョン貢献度

ページの価値とCVR

Google アナリティクスでは、コンバージョンに「」を設定しておくことで(設定方法は後述)、行動フロー>サイトコンテンツ>すべてのページで表示される「ページの価値」からコンバージョン貢献度がわかります。

コンバージョン貢献度は、すべてのコンバージョン値が影響してしまいますが、コンテンツを分析してみると、貢献度が驚くほど少ないページもあるはずです。

コンテンツマーケティングの目的がコンバージョンであれば、必ずチェックしたい分析箇所です。

なお、コンバージョンが複数設定してあり、それぞれ貢献度を把握したいという場合は、閲覧開始ページに限定されてしまいますが、行動フロー>サイトコンテンツ>ランディングページのレポートから分析が可能です。

10. ディレクトリごとのページビュー数

コンテンツグループ

コンテンツのテーマやジャンルがURLでディレクトリごとに分類されていれば、簡単にテーマごとのページビュー数がわかります。

ディレクトリごとのページビュー数は、行動>サイトコンテンツ>ディレクトリで確認できますので、分析がしやすくなるはずです。

もちろん、そもそもの公開ページ数が異なれば、単純に比較はできませんが、少ないページ数ながらページビュー数が多いなど良い結果を出しているテーマもあるはずですので、トレンドなども見て、全体俯瞰と傾向を把握するといいでしょう。

なお、上記のGoogle アナリティクスのレポートでは、ディレクトリごとにページの価値やコンバージョン率(CVR)は分析できません(2016年4月18日現在)。

分析したい場合は、Google アナリティクスの「コンテンツグループ」という機能を使います。グルーピング方法はいくつかありますが、たとえば正規表現を使いますと簡単にディレクトリごとの分析が可能になります。

11. ライターごとの成果

ライターごと

Google アナリティクスの「コンテンツグループ」の機能を使いますと、ライターごとの成果も分析することができます。

コンテンツグループは、たくさんの執筆者を管理する担当者にはとても便利な機能です。データインポート機能も使いますと、ライターごとの費用も取り込むことができるため、費用による効果も分析することが可能になります。

上記の分析を行う場合は、Google タグマネージャを使ってGoogle アナリティクスのトラッキングコードのカスタマイズを行いますと、操作が簡単になりますのでおすすめです。

12. 注力コンテンツの効果

ある程度の予算をかけた渾身のコンテンツを投入することもあるでしょう。その記事が、その後どれくらい影響したのかを調べるには、Google アナリティクスの「セグメント」が有効です。
セグメント

Google アナリティクスの「新しいセグメント」作成で、条件としてそのコンテンツの「ページ」の「URL」を「完全一致」で絞り込みます。フィルタは「ユーザー」を「含める」を選択すればOKです。

このセグメントを利用することで、その記事を見た人の訪問を抽出可能です。そのうえで、さまざまなデータを確認しますと、気付きが得られるはずです。

なお、ユーザー単位での絞り込みを行う際は、期間は93日間までしか表示されませんのでご注意ください。

13. 送客数

運営するオウンドメディアの目的が自社のサービスやサイトへの誘導であるならば、集客にどれくらい貢献したのかを把握したいものです。

同一ドメイン内で展開し、同一のGoogle アナリティクスを設定しているのであれば、コンテンツページを起点としたセッションに、どれくらい他の自社サイトページが含まれているかを見ればわかります。

また、別のGoogle アナリティクス・プロパティで設置している場合であれば、送客された側では参照元を見れば貢献度がわかります。また、コンテンツサイト側では、クリックURLを取得し、自社ドメインが含まれるかどうかでコンバージョンを取ると良いでしょう。

Google タグマネージャを使いますと、比較的簡単にクリック計測ができますのでとても便利です。
トリガー

上記のようにGoogle タグマネージャで送客したいサイトへのURLを含むクリックをトリガーとします。そこで、Google アナリティクスのイベントを発生させれば、あとはGoogle アナリティクス側でイベントを目標設定としてカウントできるようになります。
イベントをゴールに

 

コンテンツを分析し質を向上させる設定のコツ

さて、前述のコンテンツ分析を行うときには、初期状態ではできないものがいくつかあります。コンバージョンの値をはじめとした、重要な設定や考え方をご紹介します。

コンバージョンは値を設定する

Google アナリティクスは、ランディングページにこそコンバージョン率が紐付いていますが、個々のページについてはコンバージョン率が紐付いていません。レポート画面にコンバージョン関連の指標がないこともそれを表しています。

これは仕様上、仕方ありません。ただ、Google側でもそれを代替しうる指標を用意してくれています。それがページの価値です。

ページの価値は、コンバージョンへの影響度を示す指標ですが、これは目標設定において設定された「値」の数値から算出されます(eコマーストラッキングの場合は売上から自動的に導き出されるので設定不要)。
値

ですので、値が未設定ですとせっかくの指標も0のままとなりますので、とくに理由が無ければ「1000」など任意の数値を設定しておくと良いでしょう(公式ヘルプにはコンバージョンを費用換算した値が例示されています、例えば1000円の価値ならば1000)。

個々の指標は作成者が見る

コンテンツマーケティングの重要ポイント

コンテンツマーケティングの狙いや運用状況、そしてタイミングによって、重要指標は変わっていきます。ここまでに挙げた指標はあくまで一例として、固定的に考えないことが大切です。

ただ、ソーシャル検索やコンバージョン貢献度、ページビューなどは、そのコンテンツを実際に作った人と共有したいもの。やはり、実際の作り手が結果を意識して、コンテンツの精度を高めるというサイクルを描けるかが重要です。マネジメント層はもっと上流の戦略やリソース管理などのための指標を見たいものです。それぞれが、自分たちの仕事の質を上げるのに必要なデータを見れば良いのです。

そして、継続的にコンテンツ投入を考えているのであれば、マネジメント層だけが数字を追うのではなく、実際の執筆者が能動的に数字と格闘し、PDCAサイクルを回すことが、コンテンツマーケティング全体のパフォーマンスを上げていくためにとても重要なのです。

注意すべき指標

ここまで読まれた方の中には、「なぜこの指標は入ってないの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。

それは、平均ページ滞在時間です。コンテンツがどのくらいの時間読まれたのか、気にならない人はいませんよね。

ただし、実はGoogle アナリティクスでは、閲覧ページを見た時刻と次に見たページの時刻の差分から算出しています。つまり、1ページしか見ていないセッションでは、次に見たページが存在しないため、どんなに精読されていても、平均ページ滞在時間は00:00:00になるのです。
Googleアナリティクスの0分

ですから、ヒートマップツールなどを併用し、スクロール量やクリックマップなどから、読了に関する知見を深めるといいでしょう。
ヒートマップ

定期的に定性調査もしてみる

せっかく作ったコンテンツが、ユーザーに届いていないことはとても寂しいことです。

その場合、「何が良くなかったのか」「どこが悪いのか」「コンテンツの提供する価値を伝えきれていなかったのか」など、クリックや数字に現れない定性的な分析も行いましょう。場合によってはユーザー調査などを行うのも良い方法です。
定性調査

そのコンテンツを読むことで、ユーザーにどのようなメリットがあるのか。そのメリットが伝われば、社内のどのチームが喜ぶのかを考えることで、社内の関係者を巻き込むこともできるかと思います。

コンテンツは一度作って終わりではなく、陳腐化しない普遍的なものを作れば作るほど、活用のしがいがあるものです。定期的に「他部署でも使えないか」「もっと活用できる場面はないか」など、検討してみるといいでしょう。

長期的視点で考える

これらいずれのチェック項目も、短期で成果が出るものは少ないものです。しかし、成果を出すコンテンツは継続して結果を出し続けることもあります。

コンテンツマーケティングは長期的視点で企画・更新していきましょう。

まとめ

コンテンツマーケティングは長期で考える

コンテンツマーケティングは、さまざまな目的で導入・運用することと思います。

実際の運用に合わせて柔軟にKPIを設定し、注目すべき指標も固定的に考えないことが肝要です。投下したコンテンツがどれくらい露出し、集客に役立ち、ユーザーに読まれ、再訪に貢献し、そしてコンバージョンに貢献しているのか。それらを総合的に判断しながら、丁寧な運用をしたいものです。

成果が短期で現れるコンテンツもあれば、長期的に見る必要があるものもあるかと思います。紹介した指標は、あくまで最低限のものであり、実際には運用者が成果に大きく関与する指標を見つけることが望ましいです。

予算や狙いなど、ひとつとして同じコンテンツマーケティングは存在しません。ぜひとも皆さん自身で、運営の目安となる指標を見つけてください。

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著者紹介

P.N. 三雲 丈太郎
P.N. 三雲 丈太郎 Webアナリスト

食品系ECサイトやネットメディア立ち上げを経験した後、Web改善チームに参画。タグマネジメントをはじめ、Googleアナリティクスなどを活用した丁寧な施策の積み重ねと、成長を重視した戦術設計や具体的オペレーションを得意とする。

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