成功事例ばかり追いかけても、コンテンツマーケティングは成功しません。

成功事例ばかり追いかけても、コンテンツマーケティングは成功しません。

※本記事は、SEO HACKSで公開した記事を移植したものです。

コンテンツマーケティングのあるべき姿

こんにちは、コンテンツディレクターの成田です。

コンテンツマーケティングの他社の事例が欲しい

コンテンツマーケティングやオウンドメディアに関するセミナーに登壇させていただくと、他社の成功事例を知りたいというWeb担当者が非常に多くいます。主催者からも必ず「成功事例を紹介してください」という要望をいただきます。

他社の成功事例を知っておくことは無駄にはならないし、オウンドメディアを運営する際に成功事例を参考にすれば、会社(上司)への説得材料として一番手っ取り早いのも事実でしょう。いじわるな言い方をすれば、失敗しても会社に言い訳がしやすい。

ただ、自社が本当にオンリーワンの存在をめざし、競合他社との差別化を図りたいのであれば、他社の動向をうかがうことより、自社の足元をしっかり見つめ直すことを優先すべきでしょう。自社の意図と目的が曖昧なままでは、いくら他社の成功事例をマネしたところで、うまく進められるはずがありません。

また、コンテンツマーケティングの施策において「成功」「失敗」の定義は、その企業がコンテンツマーケティングを進めるにあたって、何をKGIとするかによって変わってくるので、一概にこれが「成功事例」と定義することも困難です。肝心なのは、その企業のコンテンツマーケティングが成功しているかを知ることではなく、成功するために適切な施策を打っているかどうか、です。

それはどれくらいのコストをかけたのか、とか、どんなコンテンツを作成しているのか、ということではありません。
「コンテンツマーケティングの成功例」とは、すなわち「コンテンツマーケティングの正しい理解」であり、それは「ユーザーの立場で考えられているか」に尽きるのです。

ユーザーが欲しいのはメッキでない

たとえば「メッキ加工」というキーワードでgoogle検索すると、三和メッキ工業という企業が出てきます。三和メッキ工業に限らず、1ページ目に表示される企業は、それなりにコンテンツが充実していますが、三和メッキ工業が競合他社と比べて明らかに違う点が1つあります。

三和メッキ工業のオウンドメディア
三和メッキ工業のBtoBのオウンドメディア(左)と三和メッキ工業のBtoCのオウンドメディア「メッキ職人」(右)

他社のコンテンツのほとんどは「メッキ加工の工程」「メッキの種類」「メッキ技術」「メッキ教室」といった、メッキ自体の解説や自社サービスの説明を中心にコンテンツが構成されています。

一方、三和メッキ工業のコンテンツは「めっき用途別ランキング」「めっきセカンドオピニオン」「めっきQ&A」といったユーザー視点に立った切り口になっているのです。
また、同社はBtoBとBtoCでサイトを棲み分けるなど、ユーザーニーズに沿ったコンテンツ展開をしています。

コンテンツ量やコンテンツの面白さ、という指標も無視はできませんが、むしろ見るべきは「ユーザーがどんな状況でメッキ加工を求めているか」です。

自社の持つ専門知識を提供することももちろん重要ですが、ユーザーは「加工の過程」や「メッキの種類」よりも、「どうやって錆を消すか」「どういうメッキをするのが適切か」といった解決策が欲しいのです。ユーザーはメッキが欲しいのではなく、メッキで何かを直したり加工したいのです。

コンテンツの4つの型

たとえば事例を探す際には、PVやUUだけを指標にするのではなく、コンテンツの4つの型を基準にするといいでしょう。

4つの型とは「課題解決型」「ブランド訴求型」「バイラル喚起型」「情報検索型」です。そのコンテンツが、どの型のコンテンツを軸にしているかを念頭において探すことをオススメします。そして、自社ではどの型が最も適切なのかを考えながら参考にすると、コンテンツ制作においても方向性を明確にできます。

コンテンツの4つの型「課題解決型」「ブランド訴求型」「バイラル喚起型」「情報検索型」

たとえばオウンドメディアの成功事例としてよく取り上げられる「弁護士ドットコム」(https://www.bengo4.com/)は、「課題解決型」「情報検索型」を軸にしつつ、
一方で「バイラル喚起型」「ブランド訴求型」の「弁護士ドットコムニュース(https://www.bengo4.com/topics/)」というオウンドメディアも運営しています。

弁護士ドットコム(左)弁護士ドットコムNEWS(右)
課題解決型・情報検索型を軸にした「弁護士ドットコム」(左)とバイラル喚起型・ブランド訴求型を軸にした「弁護士ドットコムニュース」(右)

また、数多くの「バイラル喚起型」コンテンツで一躍有名になったWeb制作会社のLIG(http://liginc.co.jp/)は、実はそのコンテンツのほとんどが「課題解決型」です。

web制作会社「LIG」のオウンドメディア
バイラル喚起型と課題解決型を巧みに織り交ぜたWeb制作会社「LIG」のオウンドメディア

あるいは「会議室ドットコム」(http://www.kaigishitu.com/)や不動産サイトの「SUUMO」(http://suumo.jp/)は典型的な「情報検索型」メディアと言えるでしょう。このようによく知られるオウンドメディアは、この4つの型を的確に棲み分け、それぞれのメディアに適切な役割を担わせています。

会議室ドットコム(左)SUUMO(右)
情報検索型の「会議室ドットコム」(左)と「SUUMO」(右)

コンテンツマーケティングの成功事例を参考にするとき、その施策や結果ばかりを追ってマネをしても、決していい結果は期待できません。重要なのは、自社がユーザーとどのようにしてコミュニケーションを図りたいのか、またそのためにどんな型のコンテンツを作成していくべきかを意識しておくことです。

※このコラムは「Web Designing11月号」(https://book.mynavi.jp/wdonline/)に寄稿した記事に加筆修正をしたものです。

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著者紹介

成田 幸久(なりた ゆきひさ)
成田 幸久(なりた ゆきひさ) コンテンツディレクター(コンテンツマーケティング戦略支援・制作支援)

AMEX会員誌「IMPRESSION」や「ワイアード」日本版、JAL機内誌「winds」などで副編集長を務めた後、眞鍋かをりなどの著名人ブログをプロデュース。ほか、「ギズモード・ジャパン」創刊ディレクター、セブン–イレブンとヤフーの共同事業メディア「月刊4B」編集長、オウンドメディアのアドバイザリー支援など、ウェブメディアの企画・運用など実績多数。著書に『愛されるWebコンテンツの作り方 』がある。

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