稼げるライターになるための5つの条件

稼げるライターになるための5つの条件

私が編集者として最も喜びを感じるのは、ほとんど実績のない新人ライターの才能を発掘し、いっしょに成長するときです。「大丈夫かな?」と思いながらもドキドキワクワクする緊張感は、初恋のようでもあります。

もちろん、見込み違いで「金の卵」ではないことも多々あって、へこむこともありますが、その見極めも編集者として磨くべきスキルかなと思っています。

そういう意味で、やはりライターとして「向いている、向いていない」という資質はあると思います。 例えば、ライターの多くは、大抵下記のような資質を持ちあわせているかと思います(編集者もほぼ同じだと思いますが)。

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◎三度のメシより書くことが好き
◎読書が大好き(雑誌、マンガ、映画でも良し)
◎人に会うのが好き
◎思考がいつもポジティブ
◎好奇心が強い
◎どんなことにもミーハー精神
◎細部にこだわる
◎常に+αを心掛ける

しかし、これからのライターは、これらの資質だけでは生き残れません。目指すべきは、編集者とマーケターの視点を持つハイブリッドライターなのです。特にウェブメディアにおいては、編集者とライターという職種の棲み分けすらも曖昧になってきています。

なぜでしょうか。

出版不況といわれる時代ですが、実はライターにとって活躍の場はむしろ広がっています。ただし、原稿料の安さが大きな問題として立ちはだかっています。

最近あるメディアの編集長をしていた友人がセミナーを開催したところ、一番多かった質問が「原稿料をもっと安くする方法はないか?」だったそうです。友人は「コンテンツを安く作ることばかり考えていては、メディアは成功しません。むしろお金をかけてでも良いコンテンツを作ることを考えてください」と言ったそうです。

では、ライターが安い原稿料に甘んじることなく稼ぐにはどうすれば良いのか?それは編集者とマーケターの視点を持つハイブリッドライターになることです。残念ながら、今後も原稿料自体の単価が上がっていくことはあまり期待できません。そのためにもハイブリッドライターになる必要があるのです。

ハイブリッドライターが求められている背景

以下は、ハイブリッドライターが求められている背景です。

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1 終わりなき出版不況
2 企業がウェブメディアを持ち始めている
3 ウェブメディアに経験豊富な編集者が足りない
4 プロとアマチュアの境界線がなくなってきた

ひとつずつ見ていきましょう。

1 終わりなき出版不況

雑誌が売れなくなり、広告収入が減れば、出版社は当然原価を下げることで利益を確保しようとします。そして、原価で最初に削られるのが原稿料です。「縮小」「削減」に向かう死に体のメディアに依存することは、みずからのライターとしての可能性を削ぐことでしかありません。

お金がないからと、投資せずに原価を削ることしか考えない出版社に未来はありません。 コンテンツに力を注がないメディアや、お金を投資しないメディアに、人を魅了する優秀な才能は集まらないからです。

2 企業がウェブメディアを持ち始めている

マスメディア、ウェブメディアともに広告の効果が薄れてきているのを背景に、企業はみずからメディアを持ち、情報を発信し始めています。これまで企業がテレビ局や新聞社、出版社のようなマスメディアを持つことは困難でしたが、ウェブメディアは簡単に持てるようになりました。そこで、企業発のメディアが次々と生まれ、コンテンツを制作するニーズ、つまりライターの必要性が一気に高まったのです。

3 ウェブメディアに経験豊富な編集者が足りない

企業がウェブメディアを簡単に持つことができるようになったとはいえ、コンテンツ制作の人材やノウハウを持つには至っていません。ですから企業は、コンテンツを制作するパートナーを探すことになります。
しかし、ウェブ業界は編集者不在に慌てます。ウェブディレクターやデザイナーはいっぱいいますが、「編集者?どこにいるの?」となったわけです。
そこで、プロの編集者がいる出版社や編集プロダクションの出番です。しかし、彼らは紙メディアを中心にコンテンツ制作をしてきたため、往々にしてウェブメディアの作法の勝手がわからず戸惑っています。それゆえに、ウェブリテラシーの高いライターや編集者が重宝される状況が生まれました。

4 プロとアマチュアの境界線がなくなってきた

プロとアマチュアの違いは、書くことでお金を稼ぐか、稼がないかだけです。自分で情報が発信できるようになったため、プロの編集者やプロデューサーに認められる必要はないのです。ブロガーやアフィリエイターやユーチューバーも、お金を稼いで生計を立てていれば、れっきとしたプロなのです。

ウェブの時代となった今、アマチュアが趣味でプロと同じ土俵に立って情報を発信することができます。そして、その価値はユーザーが直接決めるため、コンテンツがプロのものかアマチュアのものかなど関係ないのです。

ハイブリッドライターになるために必要な5つのスキル

ハイブリッドライターになるには、以下のような5つのスキルを備えておくと力強いです。

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1 ウェブメディアの特性を知る
2 企画力
3 ソーシャルメディア力
4 文章だけに限らない表現力(写真、動画、イラストなど)
5 得意な専門分野

ひとつずつ見ていきましょう。

1 ウェブメディアの特性を知る

下記は、紙メディアとウェブメディアでよくいわれる違いです。

<紙メディア>
(1)文字数の制限が厳密
(2)一度印刷されると修正ができない
(3)文章力の高さが問われる
(4)編集のプロがいる
(5)原稿料が高い

<ウェブメディア>
(1)文字数の制限がゆるい
(2)いつでも修正ができる
(3)文章のチェックがゆるい
(4)編集のプロが少ない
(5)原稿料が安い

昔は、紙メディアの原稿料は1ページ30,000円くらいが相場でしたが、今は出版不況もあって、かなり下がってきています。そのため、紙メディアとウェブメディアの差はあまり変わらなくなってきています。(1)~(3)の特性もあって、ウェブメディアでは編集のプロがいなくてもなんとかなってきました。

それゆえに、ウェブメディアには、まだまだユーザーの役に立たない質の低い記事やメディアがあふれているのです。つまり、紙メディアで当たり前とされている編集スキルを持つことは、ウェブメディアで大きなアドバンテージになるのです。

2 企画力

「仕事がない」というライターは、「待っている」からないだけです。あるいは、ニーズに沿ったスキルを備えていないだけです。企業も出版社もウェブ制作会社も広告代理店も、みんなお客さんを集めるためのコンテンツ企画を欲しがっています。そして、何よりも企画を出してくれるライターを探しているのです。

では、企画力はどうやって身に付ければ良いか?

企画力を磨く方法の一部をご紹介しましょう。

【リサーチ】

リサーチは、情報感度を磨くための有効な手法です。リサーチにまさる頭の体操はありません。
例えば、「くしゃみをするとなぜ気持ちいいか?」を調べるとします。すると、人間はくしゃみに限らず、涙、汗、声、おならなど、「出すことが気持ちいい」ことに気付くかもしれません。そして「涙・快感・健康・悲しみ・感動・喜び・玉ねぎ」など、関連するキーワードを思い付くだけ出してみます。連想ゲームは企画の原点ですので、ぜひ試してみてください。

【出し続ける】

車は、時々走らせないと調子が悪くなります。どんなスポーツも、練習しなければ上手にはなりません。アイディア出しも同じです。アイディアは、出し続けると連想が連想を呼んで、アイディアの膨らむスピードが加速していきます。リサーチと同様に、キーワードを出し続けることが重要です。

【ブレスト】

自分一人のアイディアには限界があります。自分となるべく遠い発想の人(嫌いな上司とか)、考え方の違う人(気の合わない同僚とか)、違う職業の人(高校時代の友人とか)、年齢の離れたお年寄りや学生などとブレストをするほうが、斬新なアイディアが出てくる可能性が高いです。普段、仕事では同じ会社の同じ職種の人と話すことが多いかもしれませんが、まったく畑違いの人と話をするほうが、想定外の企画が生まれたりします。

【役に立つこと】

ゼロから何か斬新なおもしろいことを考えようとすると、すぐに行き詰まります。また、「おもしろさ」は人によって感じ方が違うことが多く、主観的になりがちです。おもしろさに振り回されることで、企画主旨の軸がぶれてしまうおそれもあります。まずは、「役に立つこと」から考えるといいでしょう。

【盗む】

誰も思いつかないような斬新なアイディアや企画などは、そうそう出てくるものではありません。まずは盗みから。

天才画家のピカソも言っています。
「凡人は模倣し、天才は盗む」と。

発明家のエジソンも言っています。
「商工業の世界では誰もが盗む。私も随分盗んだものだ。肝心なのは、いかに盗むかである」と。

芸術家のダリも言っています。
「何もまねしたくないなんて言っている人間は、何も作れない」と。

映画監督のコッポラも言っています。
「私たちから取ってほしい。まずは盗んでみてほしいんだ。なぜなら、結局は盗みきれないからだ。盗めるのは、私たちが与えたものだけだ」と。

世の天才たちは、みんな「盗む」ことを奨励しているのです。

3 ソーシャルメディア力

ウェブライターとして生きていくためには、もはやソーシャルメディアの体験と知見は欠かせません。なぜなら、あなたが書いた記事が拡散する手段は、口コミとソーシャルメディアを通してしかないからです。また、みずから体験しないで、ソーシャルメディアの住民の心をつかむことはできません。「郷に入っては郷に従え」の姿勢で、ソーシャルメディアの特性を知っておきましょう。

【おもなソーシャルメディアの特性】
Facebook:リア充・情報収集
Twitter:本音・情報収集
Instagram:おしゃれ・リアル
Pinterest:おしゃれ・情報収集
LINE:パーソナル

4 文章だけに限らない表現力(写真、動画、イラストなど)

ウェブメディアにおいては、表現手法の質の良し悪しは多種多様です。美しい写真やテレビCMのような高品質な動画は、必ずしも必要ではありません。人に訴求するのは見た目の美しさより、心を動かすコンテンツです。プロが撮った写真や動画よりも、アマチュアのリアルなコンテンツのほうが、時には強い訴求力を持ちます。

プロとアマチュアの境界線がないウェブメディアにおいては、必ずしもクオリティの高い文章や写真、イラストが求められているわけではありません。コンテンツの質とは、すなわち表現手段の質ではなく、ユーザーにとって価値があるかどうかだけなのです。

「ウェブメディアは予算が少ないから、いいカメラマンを使えない」という話もよく聞きますが、逆にいえばアマチュアの写真や動画でも、ちょっとしたコツをつかんだコンテンツのほうが、ユーザーの心を動かすこともあるのです。
その分野のプロになる必要はありません。「書く」以外のスキルも、ちょっとかじって身に付けておくだけで、とても重宝されます。自分でやらなくても、知識として知っておくだけでディレクション時に役立ちます。

原稿料20,000円、撮影費30,000円を払う予算はないけど、ライターが撮影を兼ねて30,000円でやると言えば、かなり高い確率で仕事が増えます(ただし、テクニック的なスキルがない分、ユーザーの心を動かす見せ方やメディアに合った見せ方は学ぶ必要があります)。

5 得意な専門分野

これは紙メディアでも同じですが、文章の上手なライターより、専門分野に長けたライターのほうが生存能力もニーズも高いという事実があります。景気にもあまり左右されません。熱帯魚や鉄道が好きなマニアは、景気が悪くなっても一定数、必ずいるからです。

また、依頼主にとっても、文章の上手なライターを見極めるのは難しいですが、その分野に強い、あるいはその分野のネットワークを持つライターはわかりやすいので、ニーズが発生したときに依頼しやすいのです。
自分の好きな分野は誰もが持っていると思います。ぜひ、それを得意領域として磨いておくと良いでしょう。

売れるライターの条件

紙だけ、ウェブだけ、書くだけ、待つだけ、というライターへの仕事はどんどん減り続けます。単価も下がる一方です。

年収300万円で満足できるのであれば、従来の職業ライターにとどまるのも良いでしょう。しかし、それではライターという職業のやりがいも喜びも、半減してしまいます。

これからは、自身のライターとしての特性と適性を見極めて、稼げるハイブリッドライターを目指しませんか?

というわけで、只今ナイルでは、ハイブリッドライターを目指す方を絶賛募集中です!

 

アルバイト(時給)、業務委託(記事単位でのお支払い)、どちらも可

 

お待ちしております。

本記事をまとめたスライドを公開中!

イラスト:タナカケンイチ

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著者紹介

成田 幸久(なりた ゆきひさ)
成田 幸久(なりた ゆきひさ) コンテンツディレクター(コンテンツマーケティング戦略支援・制作支援)

AMEX会員誌「IMPRESSION」や「ワイアード」日本版、JAL機内誌「winds」などで副編集長を務めた後、眞鍋かをりなどの著名人ブログをプロデュース。ほか、「ギズモード・ジャパン」創刊ディレクター、セブン–イレブンとヤフーの共同事業メディア「月刊4B」編集長、オウンドメディアのアドバイザリー支援など、ウェブメディアの企画・運用など実績多数。著書に『愛されるWebコンテンツの作り方 』がある。

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