今日から使える4つの企画アイデア捻出法

今日から使える4つの企画アイデア捻出法

コンテンツ制作の基本は企画です。企画なくしてコンテンツは生まれません。今回はちょっとした工夫でできる企画立案の4つの方法を紹介します。

① ブレスト

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くだらない意見を尊重しよう

ブレストでユニークなアイデアを出したり、企画書を作ったりすることが苦手という人は意外と多いかもしれません。しかし、企画はいつも自分がユニークなアイデアを出す必要はありません。どんなにくだらないことでも、発言することに意義があるのです。会議で偉い人がでしゃばって仕切ると必ずつまらなくなります。みんな自由な意見が出しにくくなり、結局、偉い人が1人で延々と話して、みんなが頷くだけ。特にワンマンの社長がいる会社ではそうなりがちです。そして社長が「うちの社員はぜんぜん積極的に発言しない」と嘆くのです。

ブレストではくだらない意見を絶対否定していけません。KY(空気読めない)発言は金の卵を生むニワトリです。花瓶の話をしているときに、誰かが唐突に尿瓶の話をしても否定してはいけないのです。みんなで「おお、なるほど!」「その手があったか!」と驚いたり、笑ったりしてあげましょう。参加者はその関係なさそうなくだらない発言からインスピレーションを得て、また違うアイデアを思い浮かべるのです。

ブレストや企画会議は、みんなのアイデアが化学反応を起こして、何が生まれるかわからないから面白いのです。自分がとびきりユニークなアイデアを出さなきゃ! と身構える必要はありません。勇気を持って他人のフンドシで相撲をとりましょう。

聞き上手に徹しよう

企画会議では、議事進行する人を「ファシリテーター」と呼びます。ファシリテーター自身は議題には参加せず、あくまで中立的な立場で進行するようにします。 会議を行う場合、ファシリテーターは議事進行を担当しますが、会議中に自分の意見を述べたり、自ら意思決定をすることはありません。ひたすら発言を促す役目に徹するのです。

アイデアラッシュのときは、ぜひノートパソコンの持ち込みを禁止にしてみてください。用意するのはコピー紙数枚とペン1本で十分です。なにかアイデアが出てネットで調べたいと思ったらスマホで十分です。議事録も手書きメモにします。

② 時間制限

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頭と手を使って人と言葉を交わす

私はセミナーを開催するときは、たいていワークショップと組み合わせるのですが、参加者が少しだけ時間が足りないと感じるように設定します。ある程度、参加者のレベル感を把握しておく必要がありますが、時間がちょっと足りないほうが確実にいいアイデアが出るからです。それはやはり集中力の賜物です。人は長時間、集中力を維持することはできません。

プレゼンテーションのカンファレンスで有名なTEDは、講演の時間が18分と設定されています。18分は、聴衆が飽きないで集中できる時間、かつ何かを表現するためには必要な時間とされているそうです。また『18分集中法: 時間の「質」を高める』 (ちくま新書)という本も出ているくらいですから、18分という時間の科学的根拠はともかく、時間に制限を設けることの意味はありそうです。

ただし、良いアイデアを出すには、時間制限だけでなく、論理的思考の道筋をつけることも重要です。そうすることで、千本ノックのようにやみくもにアイデアを捻り出すという、ムダな時間を費やすことを避けられます。

私がワークショップで設定している時間配分の例を2つ紹介しましょう。

各テーマをほぼ20分刻みにしています。集中力を保つためです。各テーマで時間が足りない、という人がほとんどです。しかし、それぞれの時間を2倍にしても、アウトプットの精度はあまり変わりません。時間が十分あると思うとダラダラ話し合って進まないことが多いのです。時間が足りない、という緊張感の中でやるほうが確実にアイデアは出てきます。

ワークショップ例

講座のテーマは「メディアの作り方」。まずワークショップを進める前の準備として30分の講義をします。あとは休憩10分、発表に各自10分と質疑応答。人数が多い場合は、3〜4名のグループに分かれてブレストをしながら模造紙に書き込んでいきます。最初はポストイットなどにメモをしていって、あとで模造紙に清書してもよいでしょう。

座学:30分
休憩:5分
与件整理(背景・課題・解決策):10分
ペルソナ設定(基本情報・意識特徴・行動特徴):20分
SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威):20分
ポジショニングマップ(競合との差別化):20分
コンセプト(メディアの方向性):20分
コンテンツ案:20分
休憩:5分
発表:各自10分

ワークショップ例

たとえば自社で扱う商品・サービスについてコンテンツで訴求していきたいと考えます。120分でコンテンツ案を漠然とブレストしながら考えるのではなく、20分刻みで思考のプロセスを踏んで進めます。

1. 商品・サービスの価値:20分
2. ターゲットの設定:20分
3. ターゲットのニーズ:20分
  休憩:10分
4. 商品コンセプト :20分
5. コンテンツ案:20分
6. キャッチコピー:20分
7. 発表:各自10分

このように考える筋道を論理的に作っていけば、あとは自由気ままに発想をしていっても、本題から大きくハズれることはありません。筋道をつけることでむしろアイデアを解放することができるのです。

きっちり18分としないまでも、20分〜30分刻みで時間を設定して、会議やブレストを開催してみてください。きっとふだん頭を使う作業がいかにダラダラと時間を費やしているか、実感するに違いありません。

③ 連想ゲーム

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連想ゲームでコンテンツ案を考える

連想ゲームといっても、ブレストにおける連想ゲームでは、回答は用意されていません。たとえば、「ハチミツ」というヒントで始めてみます。ハチミツ→甘い→ベタベタ→いちゃいちゃ→キス→興奮→結婚

そこで商品と連想ゲームで出てきたキーワードをつなげてコンテンツ案にしてみます。

ハチミツ入りシャンプー✕甘い

日本で販売されているすべてのハチミツ入りシャンプーを並べて、アリが一番集まってくるハチミツ入りシャンプーはどれ?
(ハチミツの含有率の高さを訴求)

ハチミツ入りシャンプー✕いちゃいちゃ

カップルで使えばあなたの恋は蜜の味。カップルでハチミツ入り風呂に入って、蜜の効用を確かめる
(カラダにいい成分を訴求)

ハチミツ入りシャンプー✕キス

キスで相性診断。あなたのキスは何味?ハチミツ味なら相性度満点!
(ハチミツから恋人たちにとってキスという最もロマンチックで甘い行為を連想させる)

あるいは連想ゲームをしりとりにすることで、連想できるキーワードの幅を広げることもできます。

ハチミツ→月(つき)→金婚式(きんこんしき)→君の名は。(きみのなは)→ハニー(はにー)→匂い(におい)

ここでハチミツ入りシャンプーという商品と連想ゲームで出てきたキーワードをつなげてコンテンツ案にしてみます。

ハチミツ入りシャンプー✕月

好きな人とのハネムーン(Honey Moon)に導く、甘い誘惑の香り。

ハチミツ入りシャンプー✕金婚式

出逢ったその日から気づいたら50年寄り添ってました。

ハチミツ入りシャンプー✕君の名は。

あなたがいつどこの誰かになってしまっても大丈夫。あなたを愛する人はハチミツ入りシャンプーの髪のあなたを一生忘れないから。

このような流れで、出てきたキーワードをつなぐだけでも簡単にコンテンツのコンセプトが出来上がります。

マンダラチャートで連想してみる

マンダラチャートは、3×3の9マスの枠で構成される目標達成のためのフレームワークです。1979年にクローバ経営研究所代表の松村寧雄氏が考案したもので、事業計画や企画作成、勉強、スポーツの練習など、あらゆるシーンに応用できるため、広く活用されています。プロ野球で二刀流として活躍する大谷翔平選手が高校時代に、監督の勧めでこのマンダラチャートを活用していたのは有名な話です。大谷選手は真ん中のキーワード(最終ゴール)を「8球団からドラフト1位指名」としていました。

彼のように目標達成のためのタスク整理に限らず、アイデアの連想連結のためにも使えるのでぜひ試してみてくだい。

ここでは「ハチミツ入りシャンプー」を例にマンダラチャートを作成してみましょう。

まず真ん中に「ハチミツ入りシャンプーを○○個売る」という目標を入れます。そして、その周辺に訴求ポイントになりそうな関連キーワードを埋めていきます。たとえば「ハチミツ」「髪」「香り」「天然成分」「健康」「価格」「競合」「栄養」なと。そして抽出した8つのキーワードから、さらにそれぞれ派生する8つのキーワードを出していきます。そうすることで売りたい商品の訴求ポイントが可視化され、最低でも9☓9=81個のキーワードが出てきます。そのキーワードをつなげたり、組み合わせたりして、新たなアイデアを考えるヒントにします。

名称未設定

④ 外へ出よう

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ノートパソコンを捨てよ、町へ出よう

会社のデスクや会議室でパソコンとにらめっこをして考えていても、必ず行き詰まります。そんなときは外に出て散歩したり、お気に入りのカフェでコーヒーでも飲みながら思考を巡らすことをオススメします。できればパソコンはオフィスに残して、ノートと鉛筆だけを手に出かけてみてください。あくまでものんびりゆっくりリラックスして。そうすることで、いつもと違う風景が見えてくるものです。

あるいは図書館や書店を巡るのもいいでしょう。ネットではある程度、検索キーワードをもとに目的をもって調べることが多いと思いますが、図書館や書店で無目的に本や雑誌を眺めていると、偶然の発見に出逢うことがあります。偶然から価値のあるものを発見する能力を「セレンディピティ」と言いますが、図書館や書店はこの「セレンディピティ」を磨く絶好の場だからです。

よく「呑むのも仕事」という昔気質の編集者もいますが、これはあながちウソではありません。名物編集者と言われる有名な編集者は例外なく、異分野のいろいろな人と会って刺激を受けるのが大好きな人たちばかりです。「企画力=人を巻き込んで対話する力」と考えてよいでしょう。もちろん呑み会といっても、新鮮な情報や考え方を仕入れ、思考力を磨くための呑み会です。

企画力とは、人の心を動かし、愛されるコンテンツを作る力であって、既存のルーティン業務を忠実にこなすだけでは決して身につかない力なのです。

なぜ私たちはコンテンツを制作するのか? という原点に立ち返ってみましょう。私たちはユーザーの役に立ち、楽しんでもらうコンテンツを作るために企画を考えます。デスクにかじりついてパソコンとにらめっこをしていても、楽しく、刺激的な会話は生まれないのです。

イラスト:タナカケンイチ

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著者紹介

成田 幸久(なりた ゆきひさ)
成田 幸久(なりた ゆきひさ) コンテンツディレクター(コンテンツマーケティング戦略支援・制作支援)

AMEX会員誌『IMPRESSION』、『ワイアード』日本版、JAL機内誌「winds」などで副編集長を務めた後、眞鍋かをりなどの著名人ブログをプロデュース。ほか『ギズモード・ジャパン』創刊ディレクター、セブンイレブンとヤフーの共同事業メディア『月刊4B』編集長、オウンドメディアのアドバイザリー支援など、Webメディアの企画・運用など実績多数。著書に『愛されるWebコンテンツの作り方 』がある。

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